講演会「マルチマテリアル化の実現に向けた接着・接合技術の最前線」
- 日時
- 2018年09月14日(金)
- 場所
- 化学会館7Fホール(東京都千代田区神田駿河台1-5)
- 主催
- 公益社団法人日本化学会
- 協賛
- (予定):日本接着学会、日本接着剤工業会、自動車技術会、エレクトロニクス実装学会、高分子学会
- 趣旨
- 昨今、複数の素材を掛け合わせて使用・利用・活用するマルチマテリアル化が注目されている。そのマルチマテリアル化に欠かせないのが、異種材料を接着・接合する技術である。
本講演では、自動車や航空機等のモビリティ分野でのマルチマテリアル化に必要な構造接着技術及び、エレクトロニクス分野での技術革新に要求される放熱材料の接合技術に関する最新状況・将来動向・今後の課題等を紹介する。
- プログラム
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- 講演60分(質疑応答含む)
- 10:00~10:05 趣旨説明
- 10:05~11:05
1. 構造接着技術に関する最近の動向
東京工業大学 化学技術創成研究院
准教授 佐藤 千明 氏
自動車や航空機などの構造の軽量化に伴い、新材料の導入が進み、接合手法も変わりつつある。接着接合は各種の利点を有しているものの、従来の溶接と異なる部分も多い。本公演では、異種材料接合手段としての接着接合を取り上げ、その基礎的な内容を紹介する。 - 11:05~12:05
2. 自動車における構造接着技術の動向と課題
マツダ株式会社 先進ヒューマン・ビークル研究部門 コンフォートビークル研究
アシスタントマネージャー 山本 研一 氏
自動車車体への構造接着適用は、車体の剛性向上や振動低減に大きな効果が見込めるとともに、これらの性能向上代を構造部材の薄板化や形状簡素化に充てることで、軽量化に寄与することができる。今回、車体のマルチマテリアル化における構造接着の技術動向と性能上・生産上の課題を紹介するとともに、構造接着による新たな機能の付与、および長期信頼性に関するマツダの取り組みを紹介する。 - 12:05~12:20 名刺交換会
- 12:20~13:20 昼食休憩
- 13:20~14:20
3. 車載電子機器と接着剤の動
株式会社デンソー 基盤ハードウェア開発部
担当部長 神谷 有弘 氏
車両燃費向上のために電子制御化が進んでいる。その電子製品の追加搭載は、車両の重量増加につながるために、できる限り小さく軽くが強く求められている。そのため、種々の接着材料も機械的締結はもちろん、放熱性向上さらには、信頼性向上のために、その特性を進化させている。その使い方と信頼性向上の視点で、具体例を交えて紹介する。 - 14:20~15:20
4. セラミック絶縁基板の接合技術と開発状況
デンカ株式会社 大牟田工場 セラミックス研究部
部長 谷口 佳孝 氏
SiC(炭化ケイ素)やGaN(窒化ガリウム)といった次世代パワー半導体の市場拡大が期待される中、使用される部材には、更なる高熱伝導化、高信頼性化が求められている。当社は従来より、絶縁放熱基板(金属基板、セラミックス基板)、放熱材料などの開発及び製造を行っており、今回はそれぞれの接合・接着技術及び次世代パワー半導体に向けた高放熱基板の技術動向について紹介する。 - 15:20~15:40 休憩・名刺交換会
- 15:40~16:40
5. 多層構造を活用した疲労抑制構造の考案と200℃動作SiCモジュールの開発
産業技術総合研究所 先進パワーエレクトロニクス研究センター
特定集中研究専門員 野津 浩史 氏
SiCパワーデバイスの高温動作性を活用すべく、200°Cで動作可能なパワーモジュールを開発した。実現の鍵は、繰返しON/OFF動作に耐久する素子接合である。接合部の寿命は、異種材料間の熱膨張差から生じる塑性変形の繰返しにより決まる。本取組みでは、多層構造を活して、SiCと接合材との間での線膨張係数の不整合を根本的に抑制し、接合材の変を弾性域内に抑制することを狙った。その結果、開発したモジュールでは200°Cでの繰返し動作において従来比1桁以上となる35千回の耐久性を実現した。 構造を実現するためには異種材料間の強固な界面接合も重要となる。取組みの詳細について紹介する。 - 16:40~17:00 名刺交換会
- 参加費
(要旨集代含む) -
9月末までに銀行振込でお支払いください。
振込手数料はご負担ください。- 振込先:三井住友銀行神保町支店 普通預金 口座番号 2102601
- 名義:公益社団法人日本化学会関東支部
※当日現金での支払いができません。
参加費(要旨集代含む、税込) 会員 10,800円 学生会員 1,080円 非会員一般 16,200円 非会員学生 3,240円 協賛団体会員、法人会員企業に所属する方は、会員価格で参加いただけます。
- 懇親会
- なし
- 定員
- 110名(先着順)
- 申込締切
- 定員になり次第
- 申込・問合先
- 〒101-8307 東京都千代田区神田駿河台1-5
公益社団法人日本化学会関東支部(白石・冨樫)
TEL : 03-3292-6163
FAX : 03-3292-6318
E-mail : kantochemistry.or.jp