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関東支部活動報告 >> 記事詳細

2016/09/15

8/6 高校生のための化学実験講座(第105回)を開催しました

| by 関東支部事務局2
8月6日(土)午後に、国立科学博物館上野本館で関東支部との共催事業「高校生のための化学実験講座」が開催されました。
第105回となる今回は、講師に学習院大学の大野 剛先生をお迎えして、「鉄いん石の化学鑑定と鉄の宇宙・地球・人類史」というタイトルで行われました。
落下してくる隕石の中には金属鉄でできた鉄隕石があり、太陽系で惑星ができる過程で取り残された惑星コアのような物質と考えられています。人類は鉄鉱石から鉄を作る技術が確立する前から鉄隕石を利用していたことが知られています。一方、人工鉄の原料である鉄鉱石も、光合成をする生物の誕生とそれによる海洋の酸化で酸化鉄の沈殿が起こり膨大な鉄鉱床が形成されるという地球史があって、現在我々が手にすることができるものです。今回の講座では、このような鉄の宇宙・地球・人類史を解説いただき、実際に鉄隕石と人工鉄を溶かして分析し、違いを確認しました。
実験はまず、鉄隕石と人工の鉄粉それぞれ約10mgを試験管に入れて6M塩酸に溶かし、過酸化水素水を加えて鉄イオンをすべて3価にします。次に4-メチル-2-ペンタノン(メチルイソブチルケトン、MIBK)を加えて振とうし、鉄イオンを有機相に移します。有機相を駒込ピペットで除去し、残った水相にジメチルグリオキシムを加え、さらにアンモニア水を加えてアルカリ性とします。鉄隕石にはニッケルが含まれるため、ニッケルイオンがジメチルグリオキシムと錯体を形成して紅〜ピンク色を呈色することが確認できます。
星の中の元素合成では、最も安定な原子核を持つ鉄に比べてニッケルは1割程度生成し、鉄隕石にはその割合でニッケルが入っています。一方地球ではそのほとんどがコアとして中心に集まり、表面ではごく一部が存在するに過ぎませんし、海洋にはほぼ鉄だけが溶けていましたので、鉄鉱石にはニッケルはほとんど含まれません。簡単な分析ですが、その結果になる理由にはそれぞれの鉄が経てきた宇宙地球化学的な歴史を反映しているということを学ぶことができました。

開催案内:http://kanto.csj.jp/index.php?key=muu8dob0a-630#_630






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